「カトリック」とは、ギリシャ語で「普遍的・世界的」という意味です。
「キリスト教とか、カトリック教とか、プロテスタント教とか、何だかいっぱいあって分からない!」という方も多いかもしれませんね。
「キリスト教」というのは、「仏教」とか「イスラム教」と並び、世界三大宗教の一つです。
仏教の中にも「浄土真宗」や「真言宗」など宗派がありますね?
「カトリック教」や「プロテスタント教」もその宗派の一つと言えます。
実は「聖書」も同じものです。
ただ、聖書の解釈やそれぞれの教えに、多少の違いがあるのです。
世界のキリスト教徒の半数強はカトリック教に属しています。
その数、約12億2800万人、全世界の人口に占めるカトリック信者の割合は17.5%。
(2012年末カトリック教会統計)
日本の信者数は、約44万5000人です。
(2013年12月カトリック中央協議会統計)
カトリック教会は、教えも指導も世界中で一つだけ。
最高指導者は「バチカン市国」に住んでいる「ローマ法王」です。
教会では「教皇」と呼ばれています。
イエス・キリストは弟子のシモンに「ペトロ(岩)」という名を与え、「この岩の上にわたしの教会を建てる」(マタイによる福音書16章18節)と仰せになって、彼に教会の頭として特別な使命を与えました。このペトロの後継者が、バチカン市国に住むローマ法王です。
教会は「教区」に分かれていて、教区の責任者は「司教」です。
日本には十六教区あり、各教区の中には多数の小教区があります。
ちなみに、伊達教会は「札幌教区」「苫小牧地区室蘭ブロック」にあります。
キリスト起源の始まった第一世紀頃から、キリストがご自分でお建てになったまことの教会は「カトリック(普遍的)」教会と呼ばれてきました。
ところが、キリストの時代から何世紀にもわたって、数多くの団体がカトリック教会以外にキリストの信仰を広めようとしてきました。
それらの中で一番大きな団体は、「プロテスタント(新教)」と言われています。
キリストにおいて洗礼を受けるという点でキリスト教徒は皆兄弟です。
プロテスタント教会は、つぎの三つの重要な点でカトリック教会と違っています。
①教会のかしらとしての教皇を認めません。
②キリストの教えについてそれぞれ違ったことを信じています。
③教会において司祭がキリストの名によって罪をゆるし、
神の恵みを与える権限を持っていることを認めません。
カトリック教会の信者は、世界中どこへ行っても「司祭」「司教」「教皇」をキリストの代理者と認めています。その代理者の指導の下に、すべてのカトリック信者は今日もキリストが最初に教会をお建てになって以来、カトリック教会の信者が持っていたのと全く同じ教えを信じています。
これに反して、プロテスタントの信者はお互い違ったことを信じ、司祭の指導なしに神との一致を得ようとしています。
「私はよい牧者で、自分の羊を知っており、わたしの羊もわたしを知っている。
…またわたしには、このおり「カトリック教会」の中にいないほかの羊もある。
わたしは、それらも連れて行かねばならぬ。
かれらも、わたしの声をきいて、一つの群れ、ひとりの牧者となるだろう」
プロテスタントは十六世紀の宗教改革のときに、カトリックから分かれました。
現在、世界中で二万ほどの宗派に分かれ、日本だけでも数百の違う宗派があるそうです。
最近キリスト教の間で「キリスト教一致促進運動」が盛んとなり、「新共同訳聖書」も出版されました。
※なお、「モルモン教」「エホバの証人(ものみの塔)」「統一教会(原理運動)」などは、その教えからみてキリスト教とは言えないので、キリスト教とは区別して下さい。
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